2020.04.02

パン屋で働きたい人必見!開店〜閉店までの業務内容や1日のスケジュール

趣味でパン作りをしているという方やパンを食べるのが好きな方の中には、いつかパン屋を開業したり、大好きなパンに囲まれて働いてみたいという人も多いと思います。

焼き立てのパンの香りに囲まれたり、常連さんと会話をしたりなど、パン屋で働くのはパン好きにとって楽しい事がたくさんあります。

しかし、逆に朝が早かったり想像以上に力仕事が多く、体力が必要な仕事だったりと大変な部分も多くあります。

そこで、開店から閉店までの「業務内容」や「1日のスケジュール」などをまとめてみました。

パン屋の開業を目指したり、パン屋で働いてみたいという方は、参考にしてみてください。

パン屋の業務内容や1日のスケジュール

パン屋の1日のスケジュールをご紹介

「パン屋の1日はどんなスケジュールで進んでいくの?」
「どの時間帯が一番忙しいの?」
「1日中パンを焼き続けるの?」

などパン屋で働いたことのない人にとって、パン屋の1日はわからないことで溢れていると思います。

今回は私(著者)が実際に働いていた、名古屋にあるパン屋の1日のスケジュールを参考にしながらスケジュール例をご紹介します。

<営業時間> 8:00〜20:00
<店舗情報>複合施設に併設、カフェスペースあり
<来店数>1日の来客数は100人程度
<売上規模>日商10万円程度

※当社直営店やリエゾンプロジェクト開業店舗ではありません

早朝~朝:開店準備

4時〜6時 パンの製造、焼成

パン屋の朝は早く、製造担当になれば早朝の出勤は必須になります。前日に仕込んでおいた数十種類の生地を焼き上げ、前日に売れ残ったパンは二次加工といって、サンドイッチやソーセージパンなどの惣菜パンを作ります。

また、催事などで駅中や公共施設に出店する事もあり、お店以外で売る分も作るので想像以上に量が多く感じるかもしれません。

6時〜8時 焼き上がったパンを陳列、袋詰め、開店準備

この時間になってくると次々とパンが焼き上がってくるので、お店の中はパンの香りに包まれます。焼き上がったパンからお店の陳列棚に並べていき、POPを置いていきます。

パンの並べ方や置く場所は決まっていない場合が多く、自らのセンスに任せて並べていました。その日によって焼き上がるパンの種類や数が違うので、たくさん売りたいものは目立つ場所になど、パンの並べ方1つが売り上げにつながっていきます。

私のお店ではPOPを手書きで書いていたので、かわいくデザインしたりするのがとても楽しかったです。サンドイッチや催事で売るパンなど袋詰めが必要なものもあり、冷めたパンから袋詰めしていきます。

袋詰めする際は必ず冷めるのを待ってから袋に入れないと水蒸気が袋の中に溜まり、パンが湿ってしまったり、袋に水滴がついて見栄えが悪くなってしまうので気をつけましょう。

8時〜12時 開店、販売、粉類の計量

開店すると、朝早くから焼き立てのパンを求めて多くの方がいらっしゃいます。そのため開店時間は大体8時〜9時と早い場合が多いです。出勤前などで急いでいる方も多く、レジなどは普段よりもスピードを意識しましょう。

催事用のパンは大体この時間に配送担当の方が運んでいくので、この時間までに間に合わせなければなりません。

一方、製造では朝の焼成ラッシュが終わり、一息つきたいところですが仕事は山積みです。パンを焼くのに使った鉄板を掃除したり、今日作る生地の粉類の計量をしなければなりません。

昼~夕方:ピークタイムと翌日の仕込み

12時〜15時 翌日の仕込み、接客

パン屋で最も忙しい時間になっていきます。販売では試食を出したり、カフェスペースを利用する人も増えていくのでドリンクをオススメしたりする事で売り上げアップに繋がります。

朝焼いたパンが余っているかもしれませんが、お客様は焼き立てのパンを求めてお店にやってきます。製造では人気の高いパンをここで焼き上げられるようにしておくといいでしょう。

人気の安定して売れるパンは売り切れることのないようにする事が大切です。お気に入りのパンが常にある事で、リピーターのお客様をしっかりと掴む事へ繋がります。

製造では翌日の仕込みをこの時間に終わらせる事ができれば、掃除などを終わらせて帰宅できる事もあります。早朝からの勤務になりますが、退社時間も早いというメリットもあるということ覚えておきましょう。

夕方~夜:閉店に向けての取り組み

15時〜20時 セールをかけたり、POPを作る

繁忙時間も過ぎ、お客様も減っていきます。この時間に来るお客様の特徴として、翌日に食べるパンを買う方が多く、家族で食べる方などで大量に買っていく人が多い傾向にあります。

数種類のパンの詰め合わせを作り、人気のないパンも売れ残らないようにする工夫を考える事が大切です。また、食パンがよく売れる時間でもあるので、そのお店の食パンの特徴を把握し、お客様に売り込む事で購買意欲を高めてあげましょう。

また、サンドイッチなどは値段が高めに設定されている事が多いですが、その日売れなかったものはロスになってしまうので、セールをかけて売れ残ることを防ぎましょう。

また、暇な時間もできやすいので、古いPOPを書き換えたり、新商品やセールのPOPを作っておきましょう。また、SNSなどを使ってお店の宣伝をするのもこの時間にやっておくといいでしょう。

【注意】
上記の「セールに関する考え方」については、一般的なベーカリーで行っている施策であり、当社とは考え方が異なります。

20時〜21時 閉店作業

1日の売り上げを計算し、レジを締めます。ゴミを捨てたり、ホイロが正常に動いているかなども確認し、材料を確認し、発注をかけたりします。

トングやトレーを綺麗にし、床にはパンくずが意外と溢れていますので、丁寧に掃除しましょう。翌日に気持ちよく仕事をするためには、閉店作業で手を抜かないようにするのが大切です。

閉店してから30分以内には帰宅できる場合がほとんどです。

 

パン屋で働くメリットやデメリット

パン屋で働くのはここが楽しい

とても長いパン屋の1日でしたが、やはりパンが好きな人にとってパン屋で働くメリットはたくさんあります。

私が実際に働いてみて感じた、パン屋で働くメリットは以下の4つです。

1.パンに囲まれた職場環境
2.朝は早いが帰宅時間も早くなる場合が多い
3.通勤ラッシュとは無縁の生活
4.試作のパンや余ったパンを貰える事がある

各項目について詳しくご説明します。

パン屋で働く4つのメリット

パンに囲まれた職場環境

パンが好きな人にとって最も大きなメリットはたくさんのパンに囲まれて働くという幸せです。

例えば、パン屋で働くと今まで知らなかったパンに出会える事があります。

私の場合、ピロシキというロシアの惣菜パンに出会いました。パン生地にひき肉と茹で卵などのフィリングをつめて油で揚げたものですが、今まで知らなかったことを後悔するほど今では大好きなパンです。

このように知らないことを知ることができますし、家ではドライイーストで発酵させるパンを作る方がほとんどだと思いますが、パン屋では生イーストを使う事がほとんどです。

そこに湯種やルヴァン種などを用いる事で、より複雑な風味を生み出しています。発酵種を起こすのはとても手間がかかり、失敗する事もあるので自宅で作るのは抵抗があります。

しかし、お店であれば安定したレシピを教えてもらい、その技を習得することも可能です。パンを造るのが好きな人にとって、これ以上のメリットは他にないでしょう。

朝は早いが、帰宅時間も早い

パン屋で働きたいと思った時、真っ先に思い浮かぶのが朝が早いことへの心配だという方も多いと思いますが、出勤時間早いという事は退勤時間も早いという事です。

6時から製造として働いた場合、8時間勤務で1時間休憩を取ったとしても、15時には退勤時間になります。

15時なら夜までまだまだ時間はありますので、運動をしたり映画を見に行ったりなど、十分に娯楽に時間を費やす事もできます。

深夜まで起きる事も少なく、身体が疲れて自動的に早い時間に睡眠に入る事ができ、とても健康的な身体のサイクルになりますので、朝が早い事はデメリットばかりではないと言えるでしょう。

通勤ラッシュとは無縁の生活

通勤ラッシュと呼ばれる時間帯は通常、会社や学校が始まる時間である7時半〜9時半に起こります。しかしパン屋では先ほども触れたように朝が早いので、電車はガランとし、座れない事はほぼありません。

特に現在(2020年4月)はコロナウイルスの影響なども問題視されていますので、満員電車には乗りたくないですよね。

車を使う方も快適に通勤する事ができるでしょう。パン屋ならではの朝が早いという特徴でこれだけのメリットがあるのですから、朝早く起きてみるのもいいかなと少し感じてきたのではないでしょうか。

試作のパンや余ったパンを貰える事がある

パン屋ではロスを0にする事ははっきり言って難しい部分もあります。そのため二次加工できないような惣菜パンなどは貰えたり、安く譲ってもらえる事があります。

その時は有り難くいただきましょう。勉強の一環として味を知る事も大切です。

また季節ものの新作商品などは試食をする事ができます。試食した際に、もっとこうした方がいいのではないかということを感じた時は、すぐに意見を出し、行動する事が大切です。

単価の関係で、できない事もあるかもしれませんが、より良い商品を開発するために意見を出す事はとても大切です。

パン屋で働くと、パンを食べる機会が必ず増えます。もっともっとパンを好きになる事ができるでしょうが、食べ過ぎには要注意です。

パン屋で働くのはここが大変

パン屋で働くことの楽しさはたくさんありましたが、もちろん楽しいことばかりではありません。私が実際にパン屋で働いて感じた大変な点は以下の3つです。

1.朝が苦手な人には最初の頃は苦痛
2.労働時間が長い傾向にある
3.覚える事が多い

この3点について詳しくご説明します。

パン屋で働く3つのデメリット

朝が苦手な人には最初の頃は苦痛

先ほどは朝が早いことのメリットを紹介していきましたが、やはり朝が苦手な人にとっては最初はとても大変だと思います。

今まで夜遅くまで起きていた人は早く寝る事ができず、朝起きるのも本当に辛く体調を崩す事もあるかもしれません。

しかし半年も経ってしまえば、人間というのは不思議なもので徐々に順応していき、朝起きるのも平気になっていきます。

慣れるまでの辛抱ですので、最初は頑張らなければなりません。

労働時間が長い傾向にある

パン屋の労働時間は平均して9〜12時間で休憩が1時間というのが現状です。もちろん、パン屋によっても差はありますし、残業代などもお店ごとの条件によって異なります。

基本的にパン屋は立ち仕事ですので、この間座る事もほとんどない場合が多いです。そのためには休憩をしっかり取り体力を温存しておきましょう。

覚える事が多い

パンには値札はついていないので、パンの見た目と値段を覚えておく必要があります。また、製造になればパンに対するある程度の知識は必要になります。

湯種の起こし方、発酵の見極め、季節による仕込みの違いなど最初は仕事をしているというよりも勉強のような毎日になるかもしれませんが、パンの知識を増やす事ができれば資格をとってみるのもいいのではないでしょうか。

教材を買う必要もなく、パン教室に通わずとも自然とプロの知識が身につきますので、これを活かさない手はないでしょう。

覚える事が多いというのはパン屋に限らず、どんな仕事をするときも言えることかもしれません。

 

まとめ

パン屋は朝が早くて大変というイメージもありますが、今回紹介したような通勤ラッシュを避けることができるなど、良いところもたくさんあります。

しかし、比較的体力を使い労働時間も長くなることが多いので、お店の繁忙時と閑散時を見極めしっかりと休憩をし、体調を崩さないことが大切です。

他のお店で働くとある程度の制限が出てきますが、パン屋の独立開業であれば、あなたの好きなようにお店をつくることが出来ます。

一般的なパン屋開業よりも、短期間でかつ低コストの開業を目指す方は、リエゾンプロジェクト無料説明会に是非ご参加ください。

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