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2020.07.26

パン業界は今後どうなる?パン需要や市場動向を様々なデータで見てみる

突然ですがあなたは年間にどのくらいのパンを食べていますか?

人によって生活スタイルが違いますので一概には言えませんが、全国平均では年間30,892円という統計データが出ています。
*総務省統計局の「家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2017~2019年平均)より

今回は、今後のパン業界を考えるきかっけとして、今後のパン需要やパン業界の市場動向について様々なデータから見てみようかと思います。

これからパン屋を開業しようと考えていたり、パン業界にいる方は参考にしてみてください。

日本で一番パン消費量が多い都市は?

日本一パン消費量の多い都市は?

日本で一番パンを食べている都市がどこだかご存知でしょうか。

総務省統計局のデータによると、2017~2019年の全国のパン消費量平均は年間45,126グラム。

パンの消費量1位は滋賀県大津市で56,313グラムと全国平均の約1.25倍の消費量となっています。

2位は大阪市の56,215グラム、3位は岡山市の55,932グラムです。

逆に一番パン消費をしていない都市は、福島市の32,820グラム(全国平均の約7割)となっています。

日本一パンにお金をかけている都市は?

他方、日本で一番パンにお金をかけている都市はどこだかご存知でしょうか。

2017~2019年のパンにおける全国消費平均金額は30,892円で、2015~2017年の30,253円と比べると+2.1%増加しています。

パンの消費金額1位は神戸市で38,012円と全国平均の約1.23倍

2位は大阪市の36,597円、3位は大津市の36,567円でした。

逆に全国で一番消費金額が少ない年は、沖縄県那覇市の24,057円(全国平均の約8割)となっています。

総務省統計局では様々なデータが見れる

こちらのデータには、お米、パン、うどん、そばなどの穀類から、魚介類、肉類、乳卵類、生鮮野菜、果物、菓子類、飲料、酒類、外食など、様々なデータがありますので、ご興味がある方は参考にしてみてください。

>総務省統計局のホームページ

あなたはごはん派?それともパン派?

パンを食べる頻度は?

株式会社フェリシモが行ったアンケート調査によると、「毎日パンを食べる」と回答した人は51%、続いて「週1~2回」と回答した人が21%、「週3~5日」と回答した人が18%という結果が出ていました。

パン派の人は「パンが好きだから」「時短で食べられるから」という理由などがあり、あまりパンを食べない人は「主人がごはん派のため」「体質で太りやすいから」などの理由でした。

パンの消費量がコメの消費量を上回る

忙しい現代の中で消費者の生活スタイルも多様化しており、食事も時間効率が重要視されるようになりました。

そんな風潮に後押しされてパン食のニーズも増加、日本の食卓ではコメ離れが進行しています。

総務省が実施した家計調査によると、米への支出額がゆるやかに減少する中、パン類への支出額は年々増加。

2008年にはコメへの支出額を上回る結果となりました。(2011年となっているデータもあります)

しかし、一方で食パンへの支出額は減少しています。パン類への支出額が増加しているのは、菓子パンや調理パンといったパン類に対するニーズの高まりが要因です。

こうしたパン類が求められる背景には、

・手間をかけずにそのまま食べられる
・“時短” が意識されるライフスタイルの変化
・菓子パンから惣菜パンまでの幅広い味付け
・孤食(一人で食事をとること)や個食(家族に属する個人が一人で食事をとること)の増加
・若者を中心としたコメ離れ
・朝食におけるパン食の浸透

といったことが考えられます。

家族類型別にみた一般世帯の構成割合の推移

農林水産省ホームページより

上記データのように、単身世帯が増えた事でパンのニーズが高まっている可能性も考えられます。

利便性が高く気分に合わせてチョイスできる調理パンは、今後ますますの需要が期待できそうです。

パン業界にいる方やこれからパン屋を開業したいと考えている方は、時代に合わせて提供するパンの種類を変えていく必要がありますね。

【出典・参考文献】
農林水産省「2)食料消費構造の変化 イ 世帯構造の変化と食料消費の構造」

高齢者の増加によりパン食が増える

65歳以上の高齢者がいる世帯数及びその割合

農林水産省ホームページ 総務省「国勢調査」より

日本における高齢者の増加は、多くの方がご存じの情報かと思います。

高齢者の方は「ごはん派」というイメージを持たれる方もいるかと思いますが、実際に色々な方にお話を聴くと

・手軽に食べられる
・焼きたてパン屋が近所にあるから
・胃の負担が少ないので

などの理由から、パンを頻繁に食べる方も実は多いのです。

当社の直営店(おかやま工房 リエゾン本店)でも、お散歩のついでにふらっと買いにきてくださるリピーターのお客様が多くいらっしゃいます。

リピートの秘訣は『国産小麦100%』『無添加生地』を使った『安全安心な焼きたてパン』。毎日でも食べたくなる「飽きのこない味わい」でパンを製造しているため、長期間多くの方に支持されているのです。

おかやま工房 リエゾン本店の様子

2020年2月撮影、現在はコロナウイルス対策を行い営業しております

今後のパン業界はどうなる?

パン生産量の推移

農林水産省ホームページより(グラフは業界動向サーチが作成)

業界動向サーチドットコムによると、2019年のパン業界の市場規模は約1兆円、業界の伸び率は+1.2%というデータがありました。

これは2018年-2019年のパン業界対象企業大手4社の売上高合計(1兆0,390億円)から推測した金額ですので、町のパン屋などベーカリーでの売上を除いた数字です。

大手パン製造メーカーも工場を増設

写真の代替

山崎製パン公式サイトより 神戸工場外観

国内最大手のパン製造メーカー「山崎製パン」も、総工費約200億円をかけて26年ぶりに工場増設を決定しました。

所在地:兵庫県神戸市
敷地面積:55,984m²
食パンの生産能力:17万斤/日
菓子パン類の生産能力:50万個/日

様々な背景があるようですが、詳しく知りたい方は山崎製パン公式サイトやこちらの記事などを参考ください。

>山崎パンが26年ぶりの新工場を被災地・神戸に建てる理由(ダイアモンドオンライン)

高級食パンや高品質パンでの囲い込み

メディアなどでもよく見かける「高級食パン」。一般的な食パンは1斤150~300円程度ですが、最近ブームになっている高級食パンは1本(2斤)で1000円前後。

日常食利用ではなく、生食のまま美味しく食べられる「お土産品」として人気のパンとなっています。

近年はパン業界以外にも「プレミアム感」のある高級路線や健康思考の商品が増えており、ユーザーの求めている需要に沿っているものではないかと思います。

しかし、過去にも「メロンパン専門店」や「〇〇パン専門店」などが一時ブームになりましたが、現在はあまり聞かなくなっているのも事実。

「高級食パンブーム」がいつまで続くのか、注目されています。

後継者不足により、町のパン屋は廃業増加

タウンページデータベース 参照

2007年には1万3212店舗あったパン屋も、2016年には1万13260店舗まで減少。今後も減少傾向は続くとみられています。

その要因はパン屋の「後継者問題」。
パン屋のオーナー(店長)の高齢化が進み、いざ後継者を見つけようとなった際に跡継ぎがなかなか見つからないという現状があります。

詳しい情報は割愛しますが

・8~10年の長期間の修行が必要
・朝から夜まで休みなく働くイメージ
・競合(大手コンビニやスーパー)の増加(※)

などが理由で、現代の若い世代の人たちにはなかなかピンとこないようです。

(※)当社ではコンビニやスーパーは「パン屋」の競合ではないと考えていますが、一般的には同じ「パン業界」と括って考えられることが多いです。

詳しくは「リエゾンプロジェクト 無料説明会」にてお伝えしております

海外市場には非積極的なパン業界

他の業界と比較してみると、各業界で海外市場を見据えたグローバル化が進む中、パン業界では海外市場に関してあまり積極的ではありません。

国内をマーケティング市場として、日本人の生活様式に合わせた商品展開を行っていることが特徴です。

日本最大の製パン企業である山崎製パンは、アジアを始めとした海外市場へ積極的に進出し、パン業界全体が低迷する中も業績を伸ばし続けています。

国内市場は人口減少などの影響で縮小に向かうことが予想されるため、いかに海外市場を広げていくかが今後のパン業界に影響してきます。

【参考】
マールオンライン「「パン・菓子業界のM&A動向」地方で活発化。大型再編は停滞続く」
日本経済新聞「山崎製パン、インドネシア進出 パン製造・販売」
山崎製パン「海外事業」

今後期待される、パン業界の動向

私たちが普段口にする市販のパンには、イーストフードや乳化剤と生産効率を上げるための食品添加物が使用されています。

しかし長持ちさせるためや少量の材料で食感を向上させるために使われる食品添加物には、健康を損ねたり病気のリスクを高めたりする危険性も。

このあたりのデータや情報を見ていきましょう。

消費者の健康意識に合わせた、無添加パンへのシフト

消費者が食品添加物の有無に注目するようになり、スーパーやコンビニでは「イーストフード、乳化剤 不使用」と表記されたパンも見かけるようになりました。

なかには企業独自のオリジナル製法によって、無添加でもふっくらした長持ちするパンを開発する会社も登場しています。今後は各企業で、本来販売していた商品を無添加パンに移行していくことが予想されます。

健康志向の高まりで注目される、食品添加物の危険性

一方で食品添加物には、健康を脅かす危険性があることも明らかになってきています。コンビニやスーパーで売っているパンは消費者の手元に届くまで長持ちさせる必要があるため、食品添加物が豊富に使われています。

しかし数種類もの食品添加物を使った食品の安全性は、完全には保証されていません。

食品添加物の安全性は、厚生労働省によって一生食べ続けても問題がない一日あたりの摂取量「一日摂取許容量」という形で判断されます。

そのため政府が認める安全性というのはあくまで一種の食品添加物に対するものでしかなく、いくつかの食品添加物を合わせて使った時の安全性については実証されていません。

近年では、国産か外国産かで使用の可否が変わる「ポストハーベスト農薬」の安全性も問題視されています。

ポストハーベスト農薬とは

国産か外国産かで変わる使用基準

ポストハーベスト農薬を直訳すると、収穫を意味する「ハーベスト」と後を意味する「ポスト」で、収穫後農薬となります。

ポストハーベスト農薬とはその名の通り、収穫された後に農産物に散布する殺菌剤や防かび剤などの農薬のことです。日本ではポストハーベスト農薬の使用は禁止されており、国産のものには一切使われていません。

しかし外国から運ばれた輸入品の農産物は例外です。長い運送時間をかけて運搬される輸入品は、時間経過で品質が下がってしまう可能性があります。

そのためポストハーベスト農薬を使用し、商品価値を保つよう工夫がなされています。

ポストハーベスト農薬の位置付け

ではなぜ日本で禁止されているはずのポストハーベスト農薬を使った農産物が、輸入品であれば許されるのでしょうか。

それはポストハーベスト農薬が「食品添加物」として扱われるためです。

日本では表示義務さえ果たせば、ポストハーベスト農薬が使用された農産物であっても販売することができます。

ちなみに平成30年度の日本の食料自給率は37%。半分以上が輸入品となる中、ポストハーベスト農薬が残っている恐れがある小麦や大豆、柑橘類や野菜の多くが外国から輸入されているのが現状です。

【参考記事】
>ポストハーベスト農薬とは?国産小麦100%の安全性と無添加パンの魅力

 

【出典・参考文献】
農林水産省「日本の食料自給率」
農薬工業会「残留農薬や食品における安全基準などについて」
ウエノフードテクノ「食品添加物の安全性」
厚生労働省「食品添加物の安全性確保」
(最終閲覧日2020.2.20)

災害時の緊急食糧としての再評価

食品添加物が使われたパンは一切排除されていくのかというと、そうとも言えません。近年災害が続く日本では、緊急食糧としてのパンが再評価されている事実もあります。

パンが緊急食糧として機能したのは、食品添加物を含むために長持ちする特性があったからこそ。今後、食品添加物を含んだパンはそういった緊急性の高いシーンでの活用も期待されています。

参考:一般社団法人 日本パン工業会「主要食料の安定した提供への取組み」

<補足>異業種からパン業界に参入する法人が増加中

近年では新型コロナウイルス拡大の影響で、本業での売上減少や、別の事業での売上拡大を目指される法人様が増えています。

その背景にあるのが「補助金」の活用。コロナの補助金を活用して新たにパン事業に挑む企業様からオファーをいただく機会が非常に増えました。

また、コロナ関連で金融機関からの融資が下りやすいことも要因の一つとして挙げられます。

パン業界は今回のコロナ禍や不況においても売上が伸びやすい業界ですので、安定した売り上げを別事業で確保したい企業にとっては狙い目です。

既に稼働されている自社事業との相乗効果を狙ったり、今ある人的リソースを活用して新たにパン事業にチャレンジしてみたい方は、お問い合わせいただければと思います。

<参考記事>

コロナ禍でも売上が増加するパン屋の秘密|コロナ対策店舗へ改装した背景

不景気やコロナ禍でも成功するパン屋を開業するために

まとめ

食品添加物に関する安全性はいまだに議論が続いているテーマではありますが、諸外国のほとんどが規制していることが重要なポイントです。

「危険性がない=完全に安全である」とは言い難く、食品添加物はなるべく控えるのが賢明といえるでしょう。

また無添加パンは、安全性はもちろん、原材料本来の甘みや旨味を楽しめることも魅力の一つ。

『食を楽しむ』という面でも、美味しくて安全な無添加パンを選ぶと良いかもしれません。

無添加生地の焼きたてパンで「パン屋を開業できる」

様々な角度からパン業界やパンに関するデータを見てきましたが、「自分もパン屋をやってみたい」という方も多いのではないでしょうか。

もしあなたが

・未経験者だけど、パン屋になってみたい
・まずはパン屋開業までの流れを知ってみたい
・本当に5日間の研修でパン屋になれるの?
・パン屋って、どのくらい儲かるの?

ということに興味があれば、「リエゾンプロジェクト無料説明会」にご参加ください。個人の方だけでなく、事業としてパン屋を展開したい法人様もご参加いただけます。

今回の記事ではお伝え出来なかった情報や、実際に開業された方の事例、成功するパン屋と廃業するパン屋の違い、などについてお伝えします。

また、「パン屋 開業」に関する他の記事を参考にしたい方はこちらの記事も併せてご確認ください。

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